「歯を白く見せたい!」そう思う方は多いですよね。
特に女性に多いイメージですが、最近では男性にもホワイトニングは大変人気なものといえます。
しかし、ホワイトニングには種類があり、その他“副作用”も存在するという事を知っていますか?
そこで今回は、ホワイトニングの種類や副作用、注意点も含め詳しくお伝えしていきます。
将来、ホワイトニングを考えている方は是非参考にしてみて下さい。
1. ホワイトニングとは?
歯を薬液を使って漂白していく方法です。
お茶やコーヒーを飲んだり、タバコを吸うと歯の表面につく着色は、クリーニング(歯のお掃除)で専用の機械を使い落とせますが、着色ではなく“黄ばみ”を落とすには、ホワイトニングを行う必要があります。
歯の表面から薬液が浸透して、黄ばみを分解します。それを繰り返す事により、綺麗な白い歯になるというわけですね。
ホワイトニングの効果は約半年~1年間といわれています。
2. ホワイトニングの種類
ホワイトニングは、やり方として2種類に分けられ、それぞれをホームホワイトニングとオフィスホワイトニングといいます。
2種類ともメリットとデメリットが存在します。
自分に合ったホワイトニング方法はどちらなのか理解する為にも、しっかり把握しておきましょう。
2-1. ホームホワイトニング
ホームホワイトニングとは、まず歯の型を取り、ホワイトニングに使用するマウスピースを作ります。
そのマウスピースに、ホワイトニング専用薬液を本人自身がつけて、歯にはめて使う方法です。
使用方法は、歯磨きをし汚れを落とした後、1日2~3時間程度、薬液をつけたマウスピースをはめます。
薬液のつけ方やマウスピースのはめ方については、ホワイトニング材料をお渡しする日に丁寧な指導がありますので、ご安心下さい。
マウスピースをはめている間の飲食は禁止です。
2-2. ホームホワイトニングのメリット
一番のメリットは、自分のタイミングでホワイトニングを行えるという点です。
忙しくて歯科医院への通院が難しい方や、長期の出張や旅行などが頻繁にある方などに向いています。
また、止めるタイミングも自由なので、理想の白さになったと感じたら余っている薬液を保存し、気になってきた頃に再開する事も可能です。
歯を抜いたり、歯と歯の隙間がなければ、大きく歯の移動が起こる事もないので、マウスピースも綺麗に洗い保存しておきましょう。
費用は、歯科医院によって変わりますが、約1万円程度と考えていいでしょう。
2-3. ホームホワイトニングのデメリット
自分のタイミングで行えるホームホワイトニングですが、言い方を変えれば、やらなければ白くならないという事です。
1日や2日程度ならまだしも、何週間もしないままでいると、何の効果も得られません。忘れないように目の届く場所に置いておくか、携帯電話のアラームなどで時間設定をして使用しましょう。
また、使用した後のマウスピースは、必ず毎回綺麗に洗ってください。
口腔内には多くの細菌が存在しますので、洗わずに使用するとホワイトニングの効果が落ちたり、細菌増殖の原因にも繋がります。
3. オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングとは、ご自宅ではなく、歯科医院で専用の薬剤と光を使用して行う方法になります。
ホームホワイトニングとの違いは、歯が白くなる早さです。
ホワイトニング専用の機械を使い光を当てる事で、薬液の浸透率が高まり効果が早く現れるというわけですね。
本人自身が行う事は特に何も無いので、安心して処置を受ける事が出来ます。
3-1. オフィスホワイトニングのメリット
最低でも1週間以上たたないと効果が得られないホームホワイトニングと違い、1回目の来院で効果を実感できるオフィスホワイトニングは、出来るだけ早く歯を白くしたい方や、家でのホワイトニングではつい忘れてしまうという方に向いています。
期間としては、1週間に1回を約3回行うという場合がほとんどのようです。
歯科医院によって変わってきますので自前に確認をしておきましょう。
また、オフィスホワイトニングの場合、記録として毎回口腔内の写真を撮る所も多く、画像を見て歯の白さの変化を確認する事が出来ます。
3-2. オフィスホワイトニングのデメリット
オフィスホワイトニングは、1回の処置に30分~1時間程度かかります。
完全予約制の歯科医院でない限り、待ち時間もあるので、お仕事の忙しい方や予定の多い方には不向きかもしれません。
また、ホームホワイトニングに比べ、費用が上下20本で4万円~6万円と少々高めです。予算の違いも、選択基準として頭に入れておきましょう。
オフィスホワイトニングで使用する薬液は、ホームホワイトニングで使用する物と同じではありません。濃度が高く作られている為、副作用が出やすいといわれています。
4. ホワイトニングで起こる副作用
ホワイトニングは、薬液が歯の表面に浸透し、徐々に歯を白くさせる方法ですが、その際に痛みを感じる事があります。
痛みといっても虫歯の際に感じるような痛みではなく、しみるような痛みがします。冷たい物や熱い物が歯に触れたときに感じるあの痛みですね。
その為、特に知覚過敏の方は痛みを感じるケースが多いといわれております。
痛みは、神経までの距離が近いという理由で起こりますが、歯の表面のエナメル質と神経の間にある象牙質でも痛みは感じるので、エナメル質が薄い前歯はしみやすいというわけです。
エナメル質にある目には見えない細かいヒビや、かけてしまった部分があるのも、歯のしみる原因になります。
ホームホワイトニングでしみた場合は、使用時間が長すぎるケースがほとんどで、寝ている間を利用して行っている方の多くがしみる痛みを経験しています。まずは、起きている時間で試してみてください。
それでもしみるようなら使用を中断し、歯科医院に相談しましょう。
また、オフィスホワイトニングでも、痛みを感じたらすぐに先生やスタッフにお伝えくださいね。
知覚過敏についての詳細は、「歯がしみるのに虫歯じゃない!知覚過敏と虫歯の違いとは」も参考にしてください。
4-1. ホワイトニングを行う際の注意点
ホワイトニングの効果を出来るだけ長く維持させる為には、いくつか気をつけなければいけない事もあります。
注意点として以下にまとめました。
①ホワイトニングを終えた30分~1時間の間は、飲食をしない。
②実施期間は、出来るだけ着色性の強い飲食物を控える。
③薬液の本数を把握し、残りが少なくなったら前もって歯科医院で購入する。
これらを守ることで、効果の持続期間は変わり、特に、②である“着色性の強い飲食物”を控える事は大切といえます。
4-2. 着色性の強い飲食物
飲み物では、コーヒー、紅茶、抹茶、赤ワインなどがあり、食べ物に関しては、カレーやミートソース、麻婆豆腐などがあげられ、作る際に調理器具が染まるような料理は、歯にも染まりやすいと思ってください。
「どうしても」という方は、一緒に水を飲むようにして下さい。
水を摂る事で、原因となる飲食物の濃度が薄まるので着色が起こりにくくなります。
しかし、あくまで“起こりにくくなる”程度なので、しっかりと白くしたいという方は、やはり制限をした方が良いといえます。
また、タバコも着色が起こる理由となります。タバコは、飲食物よりもはるかに着色が起こりやすく、口臭や歯ぐきの腫れの原因にも繋がります。
美容として歯をホワイトニングするのであれば、この機会に、美容のためにタバコもやめてみるのはどうでしょうか?
歯だけでなく肌も美しくなり、より魅力的なアナタになりますよ。
5. ホワイトニングを行えないケース
以下に当てはまる方は、ホワイトニングが行えません。
無理に行って何かトラブルが起こった際、歯科医院では責任は持てませんのでご注意下さい。
5-1. 妊娠中の方
使用する薬液は唾液に混ざります。
口腔内で使用する物である為、多少であれば飲み込んでも安全な薬液ではありますが、妊娠中である場合、胎児への影響がゼロとは断言出来ないので、ホワイトニングを行う事が出来ません。
5-2. 虫歯のある方
虫歯は、ホワイトニングを行う前に治す必要があります。
理由としては、虫歯によりエナメル質は減っていきます。そこに薬液が付着する事で健康な人よりも痛みを感じやすく、虫歯が悪化する可能性もあります。
虫歯に関しては、「虫歯で悩まないために覚えておきたいこと」が参考になります。
5-3. 歯周病の方
歯周病により大幅に歯ぐきが下がっている方は、薬液のしみる痛みが強く出ます。
こちらも虫歯のケースと同じで、ホワイトニングを行う前に処置する必要があります。
せっかく白くした歯が歯周病によって抜け落ちる…。なんて事が起こらない為にも、必ず前もって処置を受けましょう。
「放っておくと怖い!歯周病がもたらす人生の落とし穴」にも詳しく書いていますので参考にしてください。
5-4. 知覚過敏が酷い方
普段、知覚過敏がある方でもホワイトニングを行う方はいらっしゃいます。
ですが、ホームホワイトニングの薬液でしみた経験のある方は、オフィスホワイトニングは行えないと思ってください。
理由としては、使用する薬液の濃度がオフィスホワイトニングの方が圧倒的に強いからです。
それでもホワイトニングを望む場合は、濃度の低い薬液を使用する歯科医院を探す必要があります。
最後に
ホワイトニングは、アナタの生活スタイルに合った方法で無理なく行う事が一番です。
副作用や注意点を十分把握し、徐々に歯が白くなる楽しみを是非体感してください。
きっと人前で笑う笑顔がより輝かしいものになりますよ。
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