予防歯科に興味を持ったら知っておきたい5つのこと

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最近、日本でもよく聞くようになった予防歯科ですが、予防歯科とはいったいどういったものなのでしょうか?

まだまだ、歯は痛くなったり違和感が出てきてから歯医者さんにいくべきかと検討をはじめている方が多くいます。

しかし、虫歯などで治療によって削った歯はもとには戻りません。

そこで、そうならないためにも今回は予防歯科がどういったものかについて5つのパートにわけてお伝えしていきたいと思います。

1. 予防歯科とは

予防歯科とは、虫歯や歯周病になっていない状態から虫歯や歯周病にならないように予防することです。

虫歯や歯周病によって歯が失われると、生活の質が低下するといわれているので、予防歯科が大切といわれる理由です。

歯と口の健康を守る為に、歯科医院などで行うプロフェッショナルケアと、歯科医や歯科衛生士という歯の専門家からの指導に基づき毎日自分自身で行うセルフケアの両方を実践しながら、歯科医院での定期的な健診を受けることが大切です。

歯科医師の写真

日本では最近注目をされ始めてはいますが、アメリカやヨーロッパでは予防歯科をする事が一般化していて、歯が生え始めた時から歯の健康を考える事が基本といわれています。

また、予防歯科には正しい知識を身に着け、生涯を通じて歯のトラブルから守り、管理する事が重要といわれます。

詳しくは「予防歯科は自費診療?保険適用内でできる処置との違いとは」にも書いてますので参考にしてください。

1-1. 予防歯科の流れ

予防歯科をする流れとしては、まずは虫歯や歯周病の有無や進行具合、歯並びなどの口の中の状態を知る為の検査を行います。

更に、虫歯や歯周病がある場合にはその原因について探ります。

そして、自分に合ったセルフケアの仕方を歯科医や歯科衛生士に指導を受けます。

また、歯の表面についているバイオフィルムを除去します。このバイオフィルムは虫歯の原因となります。そして、定期的なクリーニングを行います。

バイオフィルムとは、細菌同士が寄り集まってスクラムを組んだ状態になってどこかにへばりついているもののことです。 台所のシンクを掃除しないで放っておくとヌルヌルとしたものが表面につきますが、これもバイオフィルムの一種です。

     引用:プラークとバイオフィルム、プラークと歯石-Mouth&Body PLAZA

1-2.歯科医が予防歯科を勧める理由

虫歯や歯周病になり、治療を行っても4~5年ほど経過すれば、再び悪くなる可能性が高くなり、しっかりとした治療をするには費用もかかるので、予防歯科により虫歯や歯周病にならないようにする事が大切といえます。

また、重度の歯周病になると、外科的な治療を行う必要があり、入れ歯にしたとしても入れ歯では硬いものは噛めない為に今までと同じように咀嚼(そしゃく)ができなくなる事も予防歯科が重要といわれる理由の1つです。

虫歯や歯周病で歯の治療を行い、歯の神経を取ると、歯の寿命が短くなり、治療自体も必ず100%成功するわけではない為に予防歯科をする事が推奨されています。

2. プロフェッショナルケア

歯科医や歯科衛生士が行うケアをプロフェッショナルケアと呼び、幾つかケアをしますが、その前にしっかりとセルフケアができるように歯磨き指導をしてもらう必要があります。

また、磨き残しがないかどうかをチェックする為や虫歯、歯周病の進行を確認するために年に2~3回ほどは歯科医院で健診を受けるようにします。

特に、20代は成人世代の中では最も歯医者の受診率が低いといわれています。

更に、虫歯を予防するためにフッ素塗布などもプロフェッショナルケアの中の1つです。

2-1. 口腔内検査

歯や歯茎の状態をチェックする検査の事です。また、口の中の細菌数の計測なども一緒に行います。

2-2. 歯磨き指導

1人1人に合った歯磨きの方法を指導します。

歯並びなどは個人差があり、ほとんどの人が少なからずの磨き残しがあるので適切な歯磨きを指導してもらいます。

磨き残しが多い場所としては、歯間、歯と歯茎の境目、奥歯などが特に磨き残しが多いといわれています。

2-3. フッ化物塗布

虫歯を予防する目的で、高濃度のフッ化物を歯に塗布します。

2-4. スケーリング

スケーラーと呼ばれる器具を使い、歯石を除去します。

歯石は、プラークとは違い通常の歯磨きなどでは除去する事はできず、スケーラーを使用しないと除去する事ができません。

スケーラー (dental scaler) とは、主に歯石を除去するために用いられる歯科用器具である。 スケーラーを用いる術式にはスケーリング・ルートプレーニング・歯周ポケット掻爬・歯周ポケット掻爬術などがある。

         引用:スケーラー – Wikipedia

2-5. PMTC

プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニングと呼ばれるケアで、普段の歯磨きでは落とす事ができないプラークなどの歯に定着している汚れを専用の器具を使用して除去します。

3. PMTCを行った方がいい理由

セルフケアだけでは磨き残しが20%程度あるとされています。

また、歯周ポケットが4㎜以上の場合はプラークが取れないとされているので、PMTCは行った方がいいとされています。

初期段階の虫歯の進行具合も確認する事ができ、虫歯や歯周病の予防にもなるのでインプラント治療を行っている場合には、インプラント治療を長持ちする事にもなります。

また、PTMCは毎月した方がいい場合と半年に1回程度でいい場合があります。

3-1. PMTCを毎月した方がいい人

PMTCを毎月した方がいい人は、まずは歯周病が進行している人です。

これは、歯周病の進行具合を確認しながら、セルフケアを進める為に必要です。

また、糖尿病や骨粗鬆症等に罹患している人も毎月した方がいいとされています。

糖尿病や骨粗鬆症などに罹患していると、インプラント治療ができない為に、虫歯や歯周病にならないように頻繁に経過を確認する為です。

先天的や事故などによって手が自由に動かせずにうまく歯磨きができない人や虫歯になるリスクがある人も頻繁にケアを行います。

更に、歯茎の再生療法を行っている人も経過を確認する為に頻繁にケアを行います

詳しくは「放っておくと怖い!歯周病がもたらす人生の落とし穴」にも書いていますので参考にしてください。

3-2. PMTCが半年に1回程度で十分な人

PMTCが半年に1回程度で十分な人は、歯周ポケットが正常な人や虫歯治療の経験がない人です。

虫歯や歯周病になる可能性が低く、頻繁にケアをする必要がない人です。

4. 歯磨き

歯磨きをする際に磨きにくい場所としては、磨きにくい奥歯や歯間にプラークや食べ残しなどが残りやすいとされています。

プラークとは、細菌の塊で、虫歯や歯周病、口臭の原因となるので、常日頃の歯磨きで除去する事が大切です。

特に、歯石は歯磨きでは除去できない為に歯石にならないようにします。

また、歯ブラシは毛先が開くと、歯にしっかりと当たりにくく、プラークをきちんと除去する事ができにくくなります。

一般的に歯ブラシは毛先が開くと交換時期といわれていますので新しくかえるようにしてください。

4-1. フッ化物配合歯磨き剤

フッ化物は、歯の再石灰化を促進する事で、虫歯になる事を防ぐという役割があります。

また、歯のエナメル質の修復を促進し、その結果、歯が強化され、歯を溶かす酸が作られる事を抑制します。

フッ化物配合歯磨き剤を使用する際に大切な事として、フッ化物を口の中に長く留める事があります。

歯磨きをして口をすすぐ際に、少量の水ですすぐようにして口の中にフッ化物が残るようにします。

4-2. デンタルフロスとデンタルリンス

デンタルフロスのイメージ写真

歯磨きだけでは完全に細菌のかたまりであるプラークを除去する事はできません。

なので、デンタルフロスやデンタルリンスを使用する事でプラークをより除去する事ができます。

歯間のプラークをかき出すようにして、左右に動かしながら、ゆっくり歯間に挿入し、上下左右に動かし、プラークや食べ残しを除去します。抜く時も左右に動かしながら抜きます。

また、寝ている間には、唾液の分泌量が減少する為に虫歯などの原因菌が急激に増殖します。

デンタルリンスによって翌朝まで細菌の増殖を抑制し、虫歯や口臭、歯肉炎を予防するので、寝る前に使用する事が理想です。

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デンタルリンスイメージ写真

【出典】http://www.amazon.co.jp/

 まとめ

予防歯科は、虫歯や歯周病にならないようにするためだけではなく、健康な歯を維持する事で、余計な出費を抑える事にもなるので、経済的にも非常に助かる事です。

何より、歯を削ったりすると痛いですよね。

あなたの歯の健康を守るためにも、事前に予防歯科をする意味は十分にあります。

是非この機会を利用し、お口の健康のケアを考えてみてはいかがでしょうか。

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歯科ペディア

「歯の健康を保つ応援メディア」歯科ペディアです。 歯科医師監修のもと、歯科業界の現場で活躍している方がライターとして記事を執筆、情報を発信しています。
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